Women Help Womenは未曽有の大災害をもたらした、2011年3.11の後、韓国の女性起業家たちからの緊急支援の日本の受け皿として発足したイニシャティブが母胎となっております。韓国ソンジュー財団のオーナーであるソンジュー・キムさんの声かけに、Global Summit of Women(通称女性版ダボス会議)という国際会議で彼女と知り合った日本の女性起業家達が呼応して、被災地緊急支援を実現させたのです。日本側の当事者であった私どもは、これを契機に、緊急支援のみならず、被災地に本当に必要な復興・新生に貢献しようという想いで、活動を開始いたしました。
2011年3月11日、大震災のあったあの日、自然の脅威の前に人間の未熟さを思い知らされた私たちは、また一方で、人間が持つ”思いやり”の心で、世界が一つにつながるという貴重な体験をしました。この体験を糧に、Women Help Womenの言葉の意味すること”世界各地の女性達がつながり、助け合い、共に生きて行くということ”を基本コンセプトとして、これからずっと継承して行きたいと考えております。
私どもは、身近な手仕事を通じて女性同士が助け合うことにより、新しい経済的価値を創造し、よりよい社会作りに貢献できるような仕組みづくりが大切だと考えます。東北の女性が仕事を通じて、生活の糧を得るのみならずやりがいや生きがい、誇りを感じること。被災地女性の仕事による商品を購入した消費者の方が、自分にとって価値のあるものを購入したという喜びや、意味のある消費をしたという満足感を得ること。ひとつの仕事が、こうしたすべての価値創造につながっていることを、はっきり示して行きたいと思います。
当面は、東北の女性の手仕事による、伝統文化の維持・復興・継承と、それから新しい価値創造のため、国境を越えて、女性たちの専門能力を活用し、東北のコミュニティの復興に貢献したいと考えております。具体的には、最先端のテクノロジーの活用、専門スキル(縫製、デザイン)、専門ビジネススキル(グローバルブランディング/マーケティング、経営コンサルティング、マーケットリサーチ)の提供、教育、グローバル市場開拓サポートなどを実施いたします。
「恩送り」や「善意の銀行」「Pay it forward」という言葉にあるように、自分たちの持つ資源を、今必要とされる方々や次世代に提供し、Women Help Womenの言葉通り、お互いに社会的な価値創造に貢献できるよう努力いたします。究極、私どもの目指しておりますのは、世界中の女性がひとつの関係性でつながって、世界でしあわせの価値創造をすること(Creating Women’s Global Happiness Value Chain)であり、今後、”互いに連携して、新しい価値を創造し、その価値を共有する”という目的に合致する様々な活動を、順次、展開していきたいと考えております。